音大や音楽学科の卒業後 ~定番の進路8パターン~

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音大や音楽学科にこれから進学する皆さん、在学中で卒業が近づいている皆さん、学生の間は音楽としっかり向き合うことが最も大切ではありますが、卒業後の進路について考えることも必要ですよね。身の回りに音大生がいない人であれば特に、卒業後はどのような進路があるのか分からなかったり、何を選べばいいのか悩んだりすることも多いと思います。そこで今回は、音楽学科を卒業した私が実際に周りで見てきた、音大や音楽学科の卒業後の進路について、代表的なパターンを8つ紹介したいと思います。

卒業後の進路1.大学院へ進む、留学する

音楽の道をそのまま極めていきたいという場合、大学院に行ったり留学をしたりする人が多いです。ただし、ただでさえ学費が高い音大や音楽学科を出て、さらに大学院や留学となると、金銭面での負担はかなり大きくなります。音大生であれば練習時間だけでも毎日忙しいですし、音楽を職業にしたい人なら尚更、アルバイトなどの時間を確保するのは難しいでしょう(生活費と学費を合わせると、アルバイトの給料だけで暮らすのはそもそもかなり苦しくなるはず)。つまり、音大以降の進学は両親の協力が必須と言っても過言ではありません。

卒業後の進路2.楽団などに所属する

オーケストラや吹奏楽などの楽団に所属するパターンです。楽団にもさまざまな種類があり、自衛隊の音楽隊、ゲーム音楽専属の楽団、ディズニーランドテーマ等のテーマパークでの演奏隊などがあります。どれも人気が高く、高倍率な中でオーディションを受け合格する必要があるため、高度な技術や表現力が必要です。また、オーディションを受けるために人脈が必要となるケースもあるため、学生時代からOBOGとの繋がりを作っておいたほうが活動しやすくなるでしょう。

卒業後の進路3.音楽を続けながらフリーターになる

ソロやバンドでのプロデビューを目指す人の多くは、卒業後も自分で音楽を続けつつ、一旦はフリーターになる傾向にあります。アルバイトは大学時代から始めたものを継続することが多いので、飲食店など一般的な職種になるか、ライブハウスや音楽スタジオなど。

正社員にならない理由としては、身動きをとりやすいから。仕事を優先にしなければいけない正社員だと、練習をする時間やライブをする日程などを、自由にとれないからといったことが挙げられます。自分の好きな形で音楽活動はできますが、もちろん誰でも成功できるとは限らないためリスクのある選択肢でもあります。成功するまで続けるという強い意志と、自分を売り出していくための行動力が必要です。

卒業後の進路4.音楽教室の先生になる

音楽教室で、自分が専門にしていた楽器などの先生になるパターンです。ヤマハやカワイをはじめとする音楽教室に勤めるのであれば、試験や面接を受けて合格する必要があります。入社後は研修もあるため、「教え方」を学ぶことができるのは大きなメリットでしょう。

あるいは、個人的に自宅などで音楽教室を開くパターンもあります。後者の場合、レッスンの時間帯などを自分で調整できるため、暮らしとの両立がしやすくなるため、将来主婦になっても続けやすいです。ただ、最初のうちは生徒を増やすための地道な努力が必要になります。学生時代から先生としての活動を始めているケースも多い印象でした。

どちらにしても、「音楽教室の先生は、最初のうちは赤字」という言葉はよく聞くため、初めたばかりの頃は給料面が厳しくなる可能性があります。ただ、ピアノなどは子供の定番の習い事であるため、長い目で見ても仕事が無くなるということはないでしょう。

卒業後の進路5.学校の音楽の先生になる

小学校や中学校、高校などの音楽の先生になるパターンです。学校の先生になるためには、音楽の技術だけではなく、「教職」をとる必要があります。そのため、教職がとれる大学に行き、大学1年頃からコツコツと教職について勉強をしていくことになるでしょう。レッスンや専門の授業と並行して単位をとらなければいけないので、大学生活は結構忙しくなります。

また、学校によって先生の採用率に開きがあるようなので、入学前から「学校の音楽の先生になりたい!」と進路を決めている場合には、教職に強いと呼ばれている音大や音楽学科を選ぶことをおすすめします。

卒業後の進路6.音楽教室や楽器店のスタッフになる

少しでも良いので音楽と関わりを持ちながら働きたいという人であれば、音楽教室や楽器店のスタッフになるという方も多いです。仕事内容は、主に受付業務や事務作業。場合によっては、楽器販売の営業などをするケースもあります。演奏のスキルは必要とは限りませんが、空き時間に教室を利用して練習ができるところもあるため、趣味として音楽を続けやすい仕事でもあるでしょう。

基本的には働きやすそうなイメージですが、現実的には労働環境が良くないケースも少なくないように感じます。最近は心配性の親御さんやモンスターペアレントと呼ばれるほぼクレーマーと言っても良いお客様も多いので、クレーム対応も必要です。楽器販売のノルマを課せられるケースもあります。そのため、高いコミュニケーション能力や、強いメンタルを持っている人のほうが向いているでしょう。

卒業後の進路7.音楽系の会社へ就職する

音楽を取り扱う会社に就職するパターンです。例えば音楽制作会社であれば、CM、ドラマ、映画などで使われるような楽曲を制作するためのディレクション業務などを行います。音楽へのこだわりを強く持っている人が多く、「良い音楽を生み出したい」という気持ちを仕事として全力で取り組むことができます。自分の興味があるジャンルだけでなく、邦楽洋楽問わず様々な音楽に詳しくある必要があるでしょう。

ただし、基本的に仕事は物凄く忙しいことが多いです。労働時間が長く休みも少なくなるケースがかなり多いため、体力に自信があり、他の何よりも音楽が好きで仕方がないといった気持ちも、仕事を続けていく上で必要になるかと思います。

卒業後の進路8.一般企業へ就職する

音大や音楽学科から一般企業への就職は、少数派ではありますが、近年増えている傾向にあるようです。ただし、大学の就職課があまり強くないですし、大学内で一緒に就活を頑張る友達も少ないので、自立した行動が必要になってきます。ちなみにですが、私も一般企業へ新卒で就職しました。

「音大からの就職は厳しい」という言葉を一般的によく聞きますが、この要因としては、就活をしている母数が少ない、大学に就活に詳しい先生がいない、OBなどの繋がりが少ないといったことが挙げられると思います。ただし、「音大というだけで落とされる」というのは都市伝説で、最近は学歴を重視する企業が減っていますし、目指す企業にもよりますが、個人の頑張り次第で就職自体は何とでもなるでしょう。

音大や音楽学科でも、意外とさまざまな業界に就職をしている人がいるものなので、行きたい企業があるのであれば、諦める必要はまったくありません。ただし、好まれる業界とそうでない業界は存在します。金融系、メーカーなどよりは、イベント・マスコミ業界のほうが比較的転職しやすいかと思います。

音大や音楽学科の卒業後、誰もがどのような進路にすすむのか悩むかと思います。音楽が好きな気持ち、楽器を演奏したい気持ち、経済的に安定感のある暮らし、ライフワークバランス、、、何をどう取るべきか、学生時代のうちにしっかり悩んでおくと良いでしょう。また、卒業後最初に選んだ道が一生続くとも限りません。途中で進路を改めて変更する人も多くいるので、挑戦したいことを最初から諦める必要もないでしょう。ぜひ、後悔のない進路選びをしてください。

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